不正アクセス禁止法の条文まとめと対策【ウェブデザイン技能検定 1級学科範囲】

不正アクセス禁止法とは

不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)は、他人のコンピュータやネットワークに対して無断でアクセスする行為を防止するために制定された日本の法律です。この法律は、情報セキュリティを強化し、個人情報や機密情報を保護することを目的としています。

条文の概要

第三条 不正アクセス行為の禁止

内容: 何人も、不正アクセス行為をしてはならない。

: 他人のシステムに無断でアクセスする行為。

対策:

  • セキュリティソフトを導入し、システムへの不正アクセスを防ぐ。
  • アクセスログを監視し、不正なアクセスの兆候を早期に発見する。

第四条 他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止

内容: 何人も、不正アクセス行為(第二条第四項第一号に該当するものに限る。第六条及び第十二条第二号において同じ。)の用に供する目的で、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を取得してはならない。

: 他人のIDやパスワードをフィッシングなどの手段で取得する行為。

対策:

  • フィッシング対策の教育: 定期的にフィッシング対策の教育を受けることで、従業員や利用者が不正なメールやリンクに引っかからないようにする。
  • セキュリティ意識の向上: 不審なメールやリンクを開かないようにする習慣を身につける。
  • メールフィルターの導入: メールフィルターを使用して、フィッシングメールを自動的に検出し、ブロックする。

第五条 不正アクセス行為を助長する行為の禁止

内容: 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を、当該アクセス制御機能に係るアクセス管理者及び当該識別符号に係る利用権者以外の者に提供してはならない。

: 公開掲示板に他人のIDやパスワードを投稿する行為。

対策:

  • 情報共有の制限: IDやパスワードを他人と共有しないことが重要です。特に公開の場では厳禁です。
  • パスワード管理ツールの使用: パスワード管理ツールを使用することで、安全にパスワードを管理し、他人に漏れるのを防ぎます。
  • アクセス権限の管理: アクセス権限を厳格に管理し、必要最低限の権限のみを付与する。

第六条 他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止

内容: 何人も、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得されたアクセス制御機能に係る他人の識別符号を保管してはならない。

: ハッキングによって取得した他人のIDやパスワードをデータベースに保存する行為。

対策:

  • パスワード管理ツールの使用: パスワード管理ツールを使用して、安全にパスワードを管理する。
  • 不正取得情報の削除: 不正に取得した情報を発見した場合、速やかに削除する。
  • 定期的な監査: セキュリティ監査を定期的に行い、不正な情報の保管がないかを確認する。

第七条 識別符号の入力を不正に要求する行為の禁止

内容: 何人も、アクセス制御機能を特定電子計算機に付加したアクセス管理者になりすまし、その他当該アクセス管理者であると誤認させて、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、当該アクセス管理者の承諾を得てする場合は、この限りでない。

  1. 内容: アクセス管理者になりすまして、他人の識別符号を入力させる行為。
    • 具体例: フィッシングサイトを作成し、ユーザーにパスワードを入力させる行為。
  2. 内容: アクセス管理者であると誤認させて、他人の識別符号を入力させる情報を送信する行為。
    • 具体例: フィッシングメールを送信し、ユーザーにパスワードを入力させる行為。

対策:

  • 二要素認証(2FA)の導入: 二要素認証を設定することで、フィッシングの被害を防ぐことができます。
  • 不審なメールやリンクをクリックしない: 不審なメールやリンクを開かないように注意する。
  • フィッシング対策ソフトの使用: フィッシング対策ソフトを導入し、不正なサイトへのアクセスをブロックする。

まとめ

不正アクセス禁止法は、情報セキュリティを確保するための重要な法律であり、以下の行為が禁止されています:

  • 他人の識別符号を不正に取得する行為: フィッシングなどの手段で他人のIDやパスワードを取得する行為。
  • 不正アクセス行為を助長する行為: 他人のIDやパスワードを第三者に提供する行為。
  • 他人の識別符号を不正に保管する行為: 不正に取得したIDやパスワードを保管する行為。
  • 識別符号の入力を不正に要求する行為: アクセス管理者になりすまして、他人の識別符号の入力を要求する行為。

これらの行為を防ぐための対策として、フィッシング対策の教育、二要素認証の導入、パスワード管理ツールの使用、定期的なセキュリティ監査が挙げられます。

また、ウェブデザインの業界で働く以上、建築士の方が建築基準法を知っているように、車を運転する人が道路交通法などを勉強するように、こういったものがある事や知識として持っておくことが責任と思います。

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