2つの色の明度差を算出する計算式の解説【ウェブデザイン技能検定 1級学科範囲】

色の明度差は視覚的に色を区別するための重要な指標です。
特にウェブデザインやアクセシビリティの観点から明度差を正確に計算することは、ユーザーがコンテンツをより読みやすくするために必要です。

実際にあまり明度の差などを気にせずにデザインをされている方も多くいらっしゃいますが、論理的に理解しておくことによって、ストレスが少なく受け入れられやすいデザインにすることにもつながったりします。

ここでは2つの色の明度差を算出するために使用される計算式について詳しく解説します。

明度差の計算式

色の明度差を計算するための一般的な式は、RGB値を使用して次のように定義されます。この計算式は、各色成分の視覚的な影響度に基づいています。

明度差 = {(R×299)+(G×587)+(B×114)}/1000

この式は、次のように解釈できます:

  • R: 赤の値(0〜255)
  • G: 緑の値(0〜255)
  • B: 青の値(0〜255)

この計算式では緑成分が最も大きなウェイト(587)を持ち、次に赤成分(299)、青成分(114)が続きます。
これは人間の目が緑に対して最も感度が高く、青に対して最も感度が低いことを反映しています。

明度差の具体的な計算例

例1: 純粋な赤と純粋な青の明度差
  • 色1: RGB(255, 0, 0)(純粋な赤)
  • 色2: RGB(0, 0, 255)(純粋な青)

計算式に代入すると:

  • 色1の明度: {(255×299) + (0×587) + (0×114)}/1000 = 76.245
  • 色2の明度: {(0×299) + (0×587) + (255×114)}/1000 = 29.07

明度差は、76.245 - 29.07 = 47.175 となります。

例2: 明るい緑と濃い青の明度差
  • 色1: RGB(0, 255, 0)(明るい緑)
  • 色2: RGB(0, 0, 128)(濃い青)

計算式に代入すると:

  • 色1の明度: {(0×299) + (255×587) + (0×114)}/1000 = 149.685
  • 色2の明度: {(0×299) + (0×587) + (128×114)}/1000 = 14.592

明度差は、149.685 - 14.592 = 135.093 となります。

まとめ

色の明度差を計算するための正しい式は視覚的な影響度に基づいて設定されたウェイトを使用するものです。
特にウェブデザインにおいては、この計算式を理解し適用することで、アクセシビリティを向上させることができます。
適切なコントラストを確保することで、すべてのユーザーがコンテンツをより容易にアクセスできるようになります。

計算方法を理解しておくだけでもウェブデザイン技能検定の問題の対策にもなるでしょう。

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