リチャード・W・ポールの「5つの帽子掛け」について【ウェブデザイン技能検定 1級学科範囲】

リチャード・W・ポールとは?

リチャード・W・ポールは、批判的思考(クリティカルシンキング)の分野で広く知られた教育者です。
彼は教育において、情報の整理・分析・評価の方法を重視し批判的思考のフレームワークを発展させました。

「5つの帽子掛け」とは?

「5つの帽子掛け」は、情報を組織化するための5つの基準を示したものです。
これにより、情報を効率的に整理し迅速にアクセスできるようになります。

フロントエンドエンジニアやデザイナーなどはあまり使用する機会はないかもしれませんが、大きなプロジェクトとかになると重要になってくる内容かもしてません。

1. カテゴリ(Category)

  • 説明: 情報をテーマやトピックごとに分類します。
  • : ニュース記事を「政治」「経済」「スポーツ」「エンターテインメント」などのカテゴリに分ける。

2. 時間(Time)

  • 説明: 情報を時間の順序で整理します。
  • : プロジェクトのタイムライン、イベントの日付順。

3. 場所(Location)

  • 説明: 情報を地理的な位置に基づいて整理します。
  • : 旅行記録、地図情報、地域別のデータ。

4. アルファベット(Alphabet)

  • 説明: 情報をアルファベット順に並べます。
  • : 辞書、索引、連絡先リスト。

5. 連続(Continuum)

  • 説明: 情報を連続的な尺度やスペクトラムに基づいて整理します。
  • : 価格帯、年齢層、温度範囲。

プロジェクトでの具体的な応用例

例がウェブなどにから離れてしまっていたので、ウェブに関係する内容で使用例を出してみます。

プロジェクトの概要

新しいウェブアプリケーションを開発するプロジェクトを例に取ります。
このプロジェクトには、デザイン、開発、テスト、マーケティング、ユーザーサポートなど複数の側面があります。

1. カテゴリ(Category)

プロジェクトの各側面をカテゴリごとに整理します。

  • デザイン: UI/UXデザイン、ロゴデザイン、カラーリング。
  • 開発: フロントエンド開発、バックエンド開発、データベース設計。
  • テスト: ユニットテスト、統合テスト、ユーザビリティテスト。
  • マーケティング: 広告キャンペーン、ソーシャルメディア戦略、SEO対策。
  • ユーザーサポート: FAQ作成、サポートチームの訓練、ユーザーフィードバックの収集。

2. 時間(Time)

プロジェクトのタイムラインを作成し、各タスクの開始日と終了日を設定します。

  • プロジェクト計画: 1月1日 - 1月15日
  • デザインフェーズ: 1月16日 - 2月15日
  • 開発フェーズ: 2月16日 - 5月15日
  • テストフェーズ: 5月16日 - 6月15日
  • リリースとマーケティング: 6月16日 - 7月15日

3. 場所(Location)

プロジェクトの各部分を地理的に整理します。

  • 開発チーム: 東京オフィス
  • デザインチーム: 大阪オフィス
  • マーケティングチーム: リモートワーク

4. アルファベット(Alphabet)

プロジェクト内のリソースやドキュメントをアルファベット順に整理します。

  • ドキュメント: API仕様書、デザインガイドライン、プロジェクト計画書。
  • リソース: コードリポジトリ、画像アセット、テストケース。

5. 連続(Continuum)

プロジェクトの進捗を連続的に評価します。

  • 進捗率: 0% - 100%
  • 予算使用率: 0% - 100%
  • 完了タスク数: 0 - 全タスク数

この基本的な例だけでもかなり情報がまとまり作業の効率がアップすることがぱっと見でもわかると思います。

まとめ

「5つの帽子掛け」は、プロジェクト管理において情報を効率的に整理し、効果的な意思決定を支援する強力なツールです。リチャード・W・ポールの提唱するこのフレームワークを理解し、実践することで、プロジェクトの成功に貢献することができます。

ウェブデザイン技能検定ではリチャードが何をした人なのかといったようなことやこういったフレームワークがあるといったことを覚えていれば点数につなげることができると思います。

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