CSS（Cascading Style Sheets）はウェブページのスタイルを定義するための強力なツールです。
その中で*セレクタはすべての要素に対してスタイルを適用するために使用されます。
*セレクタはリセットCSSやノーマライズする際などにはよく使用されることがあると思いますが、普段はなかなか使用する機会もないと思います。
今回は*セレクタの使い方と特徴について詳しく解説し、その応用として「*.top」と「.top」の違いについてなどを説明します。
*セレクタの使い方と特徴
基本的な使い方
*セレクタは文書内のすべての要素にスタイルを適用するために使用されます。
例えば、すべての要素のマージンとパディングをゼロに設定する場合、以下のように記述します。
* {
margin: 0;
padding: 0;
}このコードは、HTML文書内のすべての要素に対してマージンとパディングをリセットします。
特徴
- 汎用性: *セレクタは非常に汎用性が高く、特定のスタイルをすべての要素に一括で適用することができます。
- 影響範囲: すべての要素にスタイルを適用するため、予期しないスタイルの変更が発生する可能性があります。
そのため、使用する際には注意が必要です。 - パフォーマンス: すべての要素に対してスタイルを適用するため、ページのレンダリングパフォーマンスに影響を与えることがあります。特に、大規模なページでは注意が必要です。
応用: 「*.top」と「.top」の違い
「.top」セレクタ
説明
クラスセレクタで、クラス属性が「top」である要素にスタイルを適用します。
使用例
.top {
color: blue;
}上記のように指定したらclass="top"が設定されているすべての要素に反映されます。
<div class="top">...</div>特徴
特定のクラス名を持つすべての要素に適用されます。
「*.top」セレクタ
説明
ワイルドカードセレクタ（*）とクラスセレクタの組み合わせで、クラスが「top」であるすべての要素にスタイルを適用します。
使用例
*.top {
color: blue;
}上記のように指定しても下記両方に反映されます。
<div class="top">...</div>
<p class="top">...</p>特徴
実際には「.top」と同じ結果を生みますが、「*」は冗長であり、通常は使用されません。
まとめ
CSSの*セレクタは強力で便利なツールですが使用する際にはその影響範囲とパフォーマンスに注意する必要があります。
「*.top」と「.top」は機能的には同じですがコードの簡潔さと効率性を考慮して「.top」を使用することが推奨されます。
セレクタの正しい使い方を理解することで、HTML文書の意味と構造を明確にし、ウェブアクセシビリティやユーザビリティの向上につながります。
