PHPの再帰関数と数値変換に関する解説【ウェブデザイン技能検定 1級学科範囲】

PHPで再帰関数を使って数値変換を行うコードを理解するためには、再帰の基本概念と数値変換のロジックをしっかりと押さえる必要があります。
この記事では、再帰関数を使った数値変換の具体例を通じて、PHPの再帰処理とその癖について解説します。

再帰関数の基本

再帰関数とは、関数が自分自身を呼び出すことで問題を解決する方法です。再帰関数には以下の重要な要素があります:

  1. 基本ケース(停止条件): 再帰が終了する条件。これがないと無限ループに陥ります。
  2. 再帰ケース: 関数が自分自身を呼び出す部分。問題を小さくして基本ケースに近づける役割を果たします。

PHPで10進数から8進数に変換する例:168の場合

PHPを使用して10進数の数値を8進数に変換する方法を紹介します。以下のコードでは、10進数の168を8進数に変換します。

function to_oct($n) {
    if ((int)($n / 8) == 0) {
        print $n % 8;
    } else {
        to_oct((int)($n / 8));
        print $n % 8;
    }
}

to_oct(168);  // 出力: 250

コードの解説

この関数は、再帰的に10進数を8進数に変換します。具体的な流れを見てみましょう。

  1. 基本ケース:
    • (int)($n / 8) == 0 が成立する場合、$n を 8 で割った結果が 0 になるとき、つまり $n が 8 未満のときです。この場合、$n % 8 を出力します。
  2. 再帰ケース:
    • (int)($n / 8) != 0 の場合、to_oct((int)($n / 8)) を呼び出します。これは $n を 8 で割った整数部分を次の再帰呼び出しの引数として渡します。
    • 再帰呼び出しの後に、print $n % 8 を実行して現在の桁の値を出力します。

実行例

例えば、to_oct(168) を呼び出した場合の動作を見てみましょう。

  1. 168 の場合:
    • 168 / 8 = 21 → 再帰呼び出し to_oct(21)
    • 21 / 8 = 2 → 再帰呼び出し to_oct(2)
    • 2 / 8 = 0 → 基本ケースに達し 2 を出力
    • 再帰から戻り 21 % 8 = 5 を出力
    • 再帰から戻り 168 % 8 = 0 を出力

逆順に並べると、250となります。

PHPの再帰と数値変換のポイント

  • 停止条件の設定: 再帰関数では必ず停止条件を設定し、無限ループを防ぐ。
  • 問題の分割: 再帰呼び出しで問題を小さくし、基本ケースに近づける。
  • 順序に注意: 再帰呼び出し後の処理が重要。特に数値変換では、再帰呼び出しの後に桁を出力することで正しい順序を保つ。

一般的な数値とその変換

10進数をそれぞれを2進数、8進数、16進数に変換した結果を示します。
技能検定などで出力を計算するような出題された場合にパターンを見ておくとある程度直感で判断できるのではないかと思い、いくつかの数値で計算した表を出しておきました。

10進数 (Decimal)2進数 (Binary)8進数 (Octal)16進数 (Hexadecimal)
127011111111777F
16810101000250A8
19211000000300C0
25511111111377FF
256100000000400100

各数値の用途

上記関連しそうな数値で計算しています。
なぜ関連しそうなのかは下記のとおりです。

試験対策になるかはわかりませんが、パターンとして出しています。

  • 127:
    • ループバックアドレス: 127.0.0.1はループバックアドレスとして使用され、ネットワークの自己診断やテストに使われます。
  • 168:
    • プライベートIPアドレッシング: プライベートIPアドレスの範囲192.168.x.xに含まれ、家庭やオフィスのネットワーク設定で一般的に使用されます。
  • 192:
    • プライベートIPアドレッシング: 特にネットワーキングのチュートリアルや設定例でよく使用されます。
  • 255:
    • サブネットマスク: 255.255.255.0などのサブネットマスクで使用され、ネットワークセグメントの定義に重要です。
  • 256:
    • バイナリ計算: 2の8乗であり、コンピュータのデータストレージやバイナリ計算に関連する文脈で重要です。

まとめ

PHPで再帰関数を使って数値変換を行う際には、基本ケースと再帰ケースの理解が重要です。再帰の基本を押さえ、数値変換のロジックをしっかりと把握することで、再帰的な処理を正しく実装することができます。
特にPHPでは、再帰呼び出し後の処理順序に注意することで、正しい結果を得ることができます。

このような再帰関数の使い方を理解しておくと、数値変換だけでなく他の多くのアルゴリズムにも応用できます。
ぜひ再帰処理の基本を押さえて、PHPのプログラムに役立ててください。

また、変換方法、計算方法もそうですが、技能検定対策として表等も活用いただけたら嬉しいです。

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