IPアドレスとサブネットマスクの解説【ウェブデザイン技能検定 1級学科範囲】

IPアドレスとサブネットマスクはネットワーク設計において基本的な概念です。
ここでは500台のクライアントを同一のセグメントに配置する際の最適なサブネットマスクについて解説します。

IPアドレスとは

IPアドレスはインターネットプロトコルを使用してネットワーク上のデバイスを一意に識別するための番号です。IPアドレスはIPv4とIPv6の2種類がありますが、ここでは一般的に使用されているIPv4について説明します。

IPv4アドレスは32ビットの数字で構成され、4つのオクテット(8ビット)に分けられます。それぞれのオクテットは0から255の範囲の数値で表されます。
例えば、192.168.1.1 はIPv4アドレスの一例です。

サブネットマスクとは

サブネットマスクはネットワークとホスト部分を区別するために使用されるビットのパターンです。
32ビットでIPアドレスと同じように4つのオクテットに分けられます。

サブネットマスクのビットが1である部分がネットワーク部分、0である部分がホスト部分を示します。

例えば、サブネットマスク 255.255.255.0 は次のように表されます:

11111111.11111111.11111111.00000000

この場合、最初の24ビットがネットワーク部分、最後の8ビットがホスト部分を示しています。

サブネットマスクの計算

500台のクライアントを同一のセグメントに配置するために必要なIPアドレスの数を計算します。
500台のデバイスに対して2つの追加IPアドレスが必要です(ネットワークアドレスとブロードキャストアドレス)。
したがって、少なくとも502個のIPアドレスが必要です。

次に必要なホスト数に基づいて適切なサブネットマスクを選択します。
2のn乗のホストアドレスを使用できるように、nビットのホスト部分を持つサブネットマスクが必要です。

2^n - 2 >= 502

n = 9 の場合:

2^9 - 2 = 510

したがって、9ビットのホスト部分が必要です。サブネットマスクは次のようになります:

255.255.254.0

これは 11111111.11111111.11111110.00000000 です。
24ビットのネットワーク部分と9ビットのホスト部分を持ち、最大510台のデバイスをサポートできます。

例としてのサブネットマスクの選択肢

以下に、255.255.250.0から255.255.255.0までのサブネットマスクの例を示します。

  1. 255.255.250.0
    • ホスト部分: 12ビット
    • 最大ホスト数: 4094
    • 無駄が多い
  2. 255.255.251.0
    • ホスト部分: 11ビット
    • 最大ホスト数: 2046
    • 無駄が多い
  3. 255.255.252.0
    • ホスト部分: 10ビット
    • 最大ホスト数: 1022
    • 無駄が多い
  4. 255.255.253.0
    • 無効なサブネットマスク
  5. 255.255.254.0
    • ホスト部分: 9ビット
    • 最大ホスト数: 510
    • 最適
  6. 255.255.255.0
    • ホスト部分: 8ビット
    • 最大ホスト数: 254
    • 不足

まとめ

500台のクライアントを同一セグメントに配置するために、最も適したサブネットマスクは 255.255.254.0 です。
これにより必要なホストアドレスを最小限の無駄で提供できます。
IPアドレスとサブネットマスクの理解は、ネットワーク設計において不可欠です。

ウェブデザイン技能検定の学科の範囲にも含まれている内容ですので、是非知識として蓄えておきましょう。

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